2014年8月4日月曜日

8月3日花園大学講演会

2014年8月4日月曜日8時4分 雨

今日もスロージョギングは雨のため中止。

昨日は早昼を食べ13時半からの花園大学の3日連続の講演会へ行ってきた。土曜日の二日目は軽い熱中症と思われる体調の変化でお休み。

最初の講演 精進料理の中に見る京都学
 講師:臨済宗徳寿院住職の山崎紹耕氏
  精進料理について「典座さんの健康料理 禅宗700年 食の智恵」(小学館)という本を出して
  いる方。当大学のOBでもある。

まずは、精進料理とはなにかから始まる。面白いエピソードから。
あるとき大学の栄養学科が全国の精進料理の道場にアンケートを大々的に出したが、2~3通しか返却がなく、大学として怒りまくったと。
これはおかしくて怒るほうがおかしい。なぜなら、①道場内でのことは他言無用が原則であること、
②出汁についての質問があったが、精進料理は出汁と無縁、要は素材そのものの味を活かす料理。ということで返事を出すに出せない道場側の理由がある。
から始まった。
中国のお寺はもともと市内にあり一日一膳ということで午前中に素材をいただき昼に食べるという習慣であったが、戦乱で寺院は山へ避難。すると午前中に素材をいただきに行ってもお昼には帰れないので、やむを得ず野菜を作るようになった。
作業をするのでお腹がへるということもあり朝にも食べるようになったが、これは薬という意味で非食事という位置づけであったと。これが一日二膳となり三膳へ移行したとか。

また、懐石とは、夜お腹が空くのでお腹に温めた石を置いて空腹を凌いだということでその石を懐石といったことから始まったとのこと。従って昼の懐石料理はおかしい(笑い)と。

レシピを点案というらしいが、どの素材を使うかということしか書いていないそうで、味付けの方法はそのときどきの人が「動中の工夫」として工夫をすることが求められていると。

ということで話があっという間に終わり、大変興味深かった。

最後の講演は、「和紙のルネサンス 未来への提言」  講師:㈱和紙来歩 加藤富美代さん

和紙とはから始まった。ところが、和紙は明治からの言葉で洋紙と区別する意味だが定義はないとのこと。原料は、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)を原料とする。
特に問題なのは後継者がいないこと。最高級の和紙は飛騨川井村に住む方(山中和紙)だが、既に高齢で後継者がいない。今年は腰痛もありまだ納品されていないとか。大変残念である。
このままいくと廃業される方がどんどん増えて無くなる恐れもある。
山中和紙の和紙は楮100%で作られた100年保つ。大変丈夫で海外でも人気があるとか。

今更ふすまとか障子に使ってといってもそもそも家庭にない場合が多いので、別の使い方を提案している。電球のカバーを和紙製にすると大変味わいがある。

伝統文化の維持することの重要性を感じた今回の講演会であった。

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